犬と猫のお口の健康だより1 ~そのお口のにおい、年齢のせいだと思っていませんか?~
そのお口のにおい、年齢のせいだと思っていませんか?
〜ワンちゃん・猫さんの口臭に隠れた歯周病のお話〜
こんにちは!ベイタウンペットクリニックの獣医師の林です。
少しずつ涼しくなり、秋らしい季節になってきましたね。
秋といえば「食欲の秋」!
ワンちゃんや猫さんが、おいしそうにごはんを食べている姿を見るとうれしくなりますよね。
ところで、皆さんは愛犬・愛猫のお口のにおいが気になったことはありませんか?
「最近、ちょっとお口がくさいかも…」
「もう年だから仕方ないのかな?」
実は、その口臭、年齢のせいではなく、歯周病のサインかもしれません。
今回は、意外と見逃されやすい「お口のにおい」についてお話しします。
🦷 どうしてお口がくさくなるの?
ワンちゃんや猫さんの口臭には、いくつかの原因があります。
その中でも代表的なのが、歯垢(しこう)や歯周病です。
歯の表面についた歯垢には、たくさんの細菌が含まれています。
この細菌が増えると、歯ぐきに炎症が起こったり、においの原因となる物質が作られたりします。
さらに歯周病が進むと、歯を支える骨が溶けてしまうこともあります。
つまり、口臭は単なる「においの問題」ではなく、お口の中で起きている変化を知らせるサインでもあるのです。
もちろん、口臭の原因は歯周病だけではありません。口内炎や口腔内の病気、全身の病気などが関係している場合もあります。
🐶🐱 ごはんを食べているから大丈夫?
診察中、飼い主様からよく聞くのが、
「でも、普通にごはんは食べているんです」
というお話です。
実は、ワンちゃんや猫さんは、お口に痛みや違和感があっても、ごはんを食べ続けることがあります。
そのため、食欲があるからといって、歯周病がないとは限りません。
特に猫さんは、お口の痛みを表に出しにくいこともあります。
だからこそ、普段から小さな変化に気づいてあげることが大切です。
🔍 おうちでできる!お口の健康チェック
ぜひ、今日から次の5つをチェックしてみてください。
- お口のにおいが以前より強くなった
- 歯に黄色や茶色の汚れがついている
- 歯ぐきが赤くなっている
- お口を触られるのを嫌がる
- 硬いものを食べにくそうにしている
ひとつでも当てはまったら、一度お口の状態を確認してみることをおすすめします。
また、目立った症状がなくても、歯周病が進行している場合があります。
🔬 お口の細菌、見たことがありますか?
当院では、位相差顕微鏡という特殊な顕微鏡を使って、お口の中の細菌を観察しています。
普段は目に見えない小さな細菌たち。
実際に顕微鏡で動いている様子を見ると、驚かれる飼い主様もいらっしゃいます。
「こんなに細菌がいるんですね!」
そんな気づきが、毎日の歯磨きを始めるきっかけになることもあります。
ただし、細菌の観察だけで歯周病の進行度がわかるわけではありません。
歯や歯ぐきの状態なども合わせて確認することが大切です。
🌱 口臭予防の第一歩は、毎日の歯磨きから
お口の健康を守るために大切なのは、歯垢をためないこと。
そのためには、歯ブラシを使った毎日の歯磨きが効果的です。
でも、歯磨きが苦手な子も多いですよね。
最初から完璧に磨く必要はありません。
まずはお口の周りを優しく触ることから始め、少しずつ歯ブラシに慣れてもらいましょう。
大切なのは、嫌な時間にせず、楽しく続けること。
なお、すでに歯周病が進んでいる場合には、歯磨きだけでは改善できず、動物病院での治療が必要になることもあります。
❤️ その口臭、気づいた今がチャンスです!
口臭は、飼い主様が気づいてあげられる大切な健康のサインです。
「年齢のせいだから仕方ない」と思わず、一度お口の状態を確認してみませんか?
当院では、歯や歯ぐきの状態のチェックや、位相差顕微鏡による細菌観察などを行う歯科検診をご用意しています。
「うちの子のお口は大丈夫かな?」
「歯磨きを始めたいけれど、どうすればいいの?」
そんな小さな疑問でも、ぜひお気軽にご相談ください。
歯科検診は、ペット手帳の時間指定予約、またはお電話でご予約いただけます。
ベイタウンペットクリニック 林