漢方薬のはなし9 ~冬の「腎」ケアしませんか? その2~
獣医師の林です。
この「陽だまりしっぽ通信」では、現在当院で取り入れている「漢方薬」についてお話しています。
前回の話はこちらへ → 「漢方薬のはなし8 ~冬の「腎」ケアしませんか?~」
まだまだ寒さが続きますね。自転車通勤の私としては、体や手は服や手袋で守れますが、今の季節、顔が寒くてつらいですね・・・。早く暖かくなってほしいと願うばかりです。
今回は、 前回お話しした冬の「腎」ケアの続きです。
前回もお話ししましたが、寒さが本格的になる冬は、犬や猫にとって腎(じん)に負担がかかりやすい季節です。
東洋医学では、冬は「腎」をいたわる季節とされ、腎は老化・泌尿器・冷え・足腰の力と深く関係しています。
特に
- シニアの仔
- 腎臓病がある、または気になる仔
- 寒がりな仔
では、冬の過ごし方がとても大切になります。
今回は、ご自宅で簡単にできる「冬の腎ケア(養生)」と食事に少し足せるおすすめトッピングをご紹介します。
冬の腎ケア① 「とにかく冷やさない」
腎は冷えに弱い臓器です。
まずは、体を冷やさない環境づくりをしてあげるとよいです。
ご自宅でできる工夫の例
- フローリングにはマットや毛布を敷く
- 腰・お腹・後ろ足が冷えないようにする
→ 散歩中には服を着る(腎を守るために下半身が隠れるものが良い)
冬の腎ケア② 「水分をよくとる工夫」
冬は喉の渇きを感じにくいため飲水量が減り、腎に負担がかかります。
水分をよくとる工夫をしてあげましょう。
ご自宅でできる工夫の例
- フードに少量のぬるま湯をプラス
- ドライフードをふやかす
- ウェットフードを混ぜる
- 水飲み場を複数用意する
※水は体を冷やさないように「常温〜ぬるめ」が良いです。
冬の腎ケア③ 「やさしいマッサージ」
腎は、腰・後ろ足の付け根・しっぽの付け根と関係しています。
1日1〜2分、温かい手でやさしくなでるだけでも腎ケアになります。
ポイント
- 腰まわりを円を描くようにやさしくなでる
- 後ろ足の付け根を包むようにゆっくりと触る
- しっぽの付け根を暖かい手でさする
- 嫌がる場合は無理をしない
ワンちゃんや猫さんが「気持ちいい」と感じるくらいが良いです。嫌がる場合は無理しなくて大丈夫です。
冬の腎ケア④ 「無理をさせない生活リズム」
腎は休息も大切です。冬はとにかく無理をしないことが大事です。
ご自宅でできる工夫の例
- 寒い日の長時間の散歩は控える
- しっかり眠れる静かな環境を作る
- 生活リズムの変化を避ける
冬の腎ケア⑤ 「腎を補うおすすめトッピング」
いつものごはんに少しだけ足すおすすめの食材をご紹介します。
鶏肉・七面鳥
体を温め、元気を補う食材です。
冷えが気になる冬に向いています。
白身魚
消化にやさしく、腎臓に負担をかけにくい食材です。
腎臓に配慮が必要な仔にも使いやすい食材です。
かぼちゃ
体を内側から温め、冬の体力維持を助けます。
冬の体力維持、冷え対策におすすめな食材です。
黒ごま(すりごま)
腎を補い、シニアの仔のケアに役立ちます。
血を養い、皮膚や被毛の健康を支えます。
体を潤し、乾燥対策にもなります。
さいごに
冬の「腎」ケアの基本は、冷やさない、水分をとる、無理をしないことです。
ちょっとした養生を無理なく続けることが、春を元気に迎える体づくりにつながります。
また養生にプラスして、漢方薬の服用は季節、体質のケアとしてはおすすめです。
処方希望の際は、当院までお気軽にご相談ください。